働け!がん患者!(ゆっくり療養したいけど...)

収入保証も医療保証も年金も無い人が癌になってしまったら...。肺腺がんステージ4サバイバーのテキトーすかたんエッセイブログです。古い順に1)から読んで頂ければ、とても幸いです。

16) 副作用が来やがった...

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2017年9月9・10・11日
今日は朝からムカつきがあり、まるで食べられない。実際に吐いてしまう事は無いんだけど、とてもとても食べる気にはならない。この食い意地の張ったオラが食べられないなんて、余程の事だす。

担当看護士さん(男性)から、昼食は麺類にしたらどうかとの提案があったので、その提案に乗った。
この看護士さんは本当にいい人。頼りになるし、相談にも親身になってくれるし、お願いした事は気を配ってそれ以上の事をしてくれる。それが「余計なお世話」ではなく、ちゃんと的を射ているのだす。例えるならば「業務的看護士」ではなく「職人的看護士」かなぁ。

ある日、この看護士と話している時、オラの弱い所を見透かされてしまい、オラはうかつにも、目から小便を出してしまった事がある。しかし、一人一人にこんな接し方をしていたらとても大変、疲れるべなぁ。

数ヶ月後、Y看護士はこの病院を辞め、他の病院に行ってしまう事になる。彼は、勤務体制による疲労を訴えていた。
最後の日、その旨を伝えにわざわざ病室まで来てくれた。とても残念だが仕方ない。
本当にお世話になりました。本当にありがとうございました。H病院のY看護士は最高の看護士でした。

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そして昼食。メニューは、誰もが食べやすい素麺だった。しかしやはり食べられない。麺を2、3本口に入れてみるがなかなか喉を通らない。暫く噛んでいるので箸を持つ手が疲れてしまう。箸を置いて噛む。やっと飲み込む。疲れたので暫しベッドに横になる。食べる事が面倒、億劫、疲れるのだ。たかだか麺を2、3本食べるだけで疲れるって、こんな事があるんだなぁ...と、自分自身に驚く。

食べられない時は何でもいいから食べろ、プリンでもいいしアイスクリームでもいいからとにかく食べろ、と言われた。

翌日、妻が梨を持ってきてくれた。梨はとても美味しく食べられた。もともと果物は好きだし、あの水みずしさと歯触りがとても良かった。それからしばらく、病院食には手をつけずに梨ばかりを食べ続けた。この世に梨が存在して本当に良かった。梨は素晴らしい。梨はサイコー。梨は救世主。梨があれば生きていける。

好きなコーヒーは、体が受け付けなくなっていた。
殆どの食べ物を受け付けないなか、どんな物ならば食べられるかいろいろ想像して、食欲が湧きそうな物を考えてみた。
肉は普段気にならないような獣臭さが異常に気になってダメ。魚類も魚臭くてダメ。ご飯の匂いもダメ。ふと思い出したのが7-11のブリトー。ハム&チーズのシンプルなやつ。これはいけるかもしれない。後日、妻に買ってきてもらって食べてみた。無事に美味しく食べる事ができた。

吐き気で何も食べられない時は「だめだ~食べられない」と伏せるばかりではなく、自ら進んで「何なら食べられるのか」あれこれ考えてみる事が大切だと思います。先ずは、とにかく、食べないとね。

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(続く)

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