働け!がん患者!(ゆっくり療養したいけど...)

収入保証も医療保証も年金も無い人が癌になってしまったら...。肺腺がんステージ4サバイバーのテキトーすかたんエッセイブログです。古い順に1)から読んで頂ければ、とても幸いです。

44) 60歳 障害年金受給開始!

2018年11月
オラは肺腺がんのステージ4。まだ、国民年金も厚生年金も、受給年齢には達していないけれど、本日「障害年金受給決定通知」が届いた。

以前、「障害年金の受給権利がある」という話を聞き、妻と2人で区役所に行き、相談しに行った事がある。しかし、簡単な話、質問の後に「おそらく無理ではないかと思う。.」と言われ、そのまま帰宅したのでした。

まず第一関門。簡単な質問を受ける。「ここまで歩いて来られたか?」「車に乗る事ができるか?」「一人でトイレに行けるか?」全部オラは一人でできる。しかし、そんな杓子定規で癌を見てもらっては困るのだ。
おそらく、一個人で役所の窓口に行って、こちらがいくら説明しても、「今は元気そう」「対象外」、で終わりとなる事でしょう。おそらくそれ以上は望めないと思います。

後日談ですが、「昨日は1人でトイレに行けたけれど今日1人ではトイレに行けない」「昨日は歩く事ができたけれど今日は立つ事もできない」これはオラの実話です。「見た目」は大丈夫でも、中身は大丈夫じゃないのよ。いろいろ何かと中身は弱っていたのよねぇ。

一般の人は癌という病気の実態を知らないのだ。以前もどこかに書いたのですが「癌は見た目じゃわからない」のです。いくつかのTVCMでは「癌は治る病気です」と宣伝しています。確かに初期段階ならば、それはその通りです。しかし、癌という病気を軽く感じさせてしまう事にも加担(?)しているのも事実です。末期癌の完治は、ほぼ望めません。いまだ「不治の病」なのです。

結局のところ、「一個人vs役所」では、おそらくラチがあく事は無いでしょう。確かにハードルは高いかもしれないけれど、受給の権利はあります。まずは「障害年金に詳しい社会労務士」に依頼しましょう。勿論、「詳しくない社会労務士」も存在するので、いろいろ話して、聞いてからお願いしましょう。もちろん手数料を支払う事になりますが、めでたく受給開始になれば、すぐに元は取れます。
それに、年金は「貰う」ものではなく「権利」ですからね。

申請書の記入欄には「一番酷い時の状況を」記入して下さい。今、一見元気なのは強い抗癌剤のせいではないですか?痛みが無いのは医療用麻薬のせいではありませんか?それは「治った」のではなく「一時的に麻痺させている」だけです。体は非常に弱っています。「歩けるから大丈夫」ではないんです。

また、支給開始日は「癌かも?」と思って初めて病院に行った日から1年6ヵ月後です。結構な日にちが経ってからの受給になります。
どうかひとつ、頑張って下さい。