働け!がん患者!(ゆっくり療養したいけど...)

収入保証も医療保証も年金も無い人が癌になってしまったら...。肺腺がんステージ4サバイバーのテキトーすかたんエッセイブログです。古い順に1)から読んで頂ければ、とても幸いです。

23) 同士が居た!

f:id:kinomura-suntaro:20181223193424j:plain
2017年9月25日
病室の引き出しの中、まるで自分の家の引き出しのようになってきたなぁ。入院してから、もうそろそろ一カ月だからね。
以前、この病室(5階)の窓の外を飛ぶモン黄蝶を見て「随分高い所を飛んでるもんなんだなぁ」と思ったけど、今日は窓の外をトンボが飛んでいる。トンボも随分高い所を飛ぶんだなぁ、モン黄蝶からトンボ、季節も変わったんだなぁ....、いや、モン黄蝶を見たのは今月だ。トンボは秋だが、モン黄蝶は春?夏?秋? ま、いいか....。

いつも病室を清掃してくれるオラより年上の姐さんが「ダンナさん、自営業って聞いたけど....。」と話しかけてきた。「そうなんですよ。今月はね、収入ゼロなのよ。」と答えた。話によると姐さんの旦那さんも自営業で頑張っていたんだけれど、病気になり働けなくなってしまったとの事。やはりそれなりに苦労したようだ。で、今もパートで頑張っている、というより、頑張らなくてはならない状況だという。高額医療費控除の話やら土建組合の話をしてくれた。

やはり、零細個人事業主は病気になったらハイそれまでよ、なのかな。今、個人事業はどんどん減っているから、いずれオラみたいな人は居なくなるだろう。時代の流れ、自然淘汰、しょうがねぇしょうがねぇ。姐さんもきっと、マイノリティ個人事業主の同志として、話しかけてきてくれたのだろう。

「今はね、とりあえずあまり考え込まないで病気を治す事だよ。」と、姐さん。ホント、あまり考え込まず、いつも口角を上げて笑うようにしよう。無理して口角を上げているだけでも健康になるし良い事もやって来るらしいからね。でも、いい歳こいたジジイが意味もなく無理矢理ニヤニヤしていると気持ち悪いので注意しなくちゃね。

しかしあの姐さん、どうしてオラが自営業と知ったんだろう? 個人情報流用か!? ま、どうでもいい情報だな!

f:id:kinomura-suntaro:20181223193833j:plain
(続く)

にほんブログ村 病気ブログ 肺腺がんへ
にほんブログ村